アクリル(正確にはアクリル繊維)は、ナイロンポリエステルと並んで3大合成繊維に数えられています。

繊維の中でも嵩(かさ)高性(またの名をバルキー性とも呼びます)がきわめて高いため、触感が非常に柔らかく、かつモコモコ感があります。
また保温性も高いため、羊毛のに最も近い性質をもつ合成繊維として、フリースなどの防寒着などに重宝されています。
さらに、羊毛より軽くて水や蒸気でも縮まず、色も鮮やかに染まり、耐候性にも優れています

かつては短繊維でしか生産されていませんでしたが、最近ではアクリル長繊維も生産されるようになってきました。
アクリル長繊維は、絹のような光沢とコシの強さ、さらに鮮やかな発色が特徴で、新たなシルキー素材として注目されています。ただ技術的に難しく、その分コスト高になるため、合繊の中では高価となっています。

アクリルは、「アクリロニトリル」という物質が主原料で、これを有機溶剤に溶かして射出し、繊維状にすることで比較的簡単にできるため、現在では先進国よりも中国などで盛んに生産されています。
アクリロニトリルは引火性が強く、また猛毒として知られるシアン(青酸)が含まれるため、発火すると有害ガスが発生する性質があります。
ちなみに、プラスチックの1つであるアクリル樹脂は、アクリル(メタクリル)酸エステルを重合させてできる物質ですが、シアンは含まれません。したがって同じ「アクリル」でも、アクリル繊維とは別物なのです。

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