前回に引き続きまして、織物について紹介させていただきます。
今回は織物(布帛)と編物(ニット)の違いに焦点を当ててお話ししていきたいと思います。

最初の回でもお話ししました通り、編物は編目を作って糸を絡ませる組織で、糸がヨコ方向にわたっている場合は主としてヨコ方向、タテ方向の場合は主としてタテ方向に伸縮する性質があります。
一方、前回お話ししました織物はタテの糸とヨコの糸を交差させる組織のため、ポリウレタンなど伸縮性の高い素材でない限り、伸縮性はほとんどありません
さらに編物は、繊維長が長くて撚りの少ない甘撚糸を使うことが多いのに対して、織物は繊維長が短く撚りの多い強撚糸を使うことが多いので、織物は編物と比べて堅い感触のものが多くなっています(※甘撚糸・強撚糸につきましては、後の回で詳しくご紹介致します)。

このため、織物と編物では、下の表にある通り実にさまざまな違いが存在します。

上の表にありますドレープ性とは、例えばテーブルクロスを敷いた際に、はみ出た部分ではひだができることがありますが、こうしたひだができやすいか否かを表します。

編物は織物に比べて風合いが柔らかく、そのためにかさ高く、保温性も富んでいると考えられます。
また、糸を構成する繊維の種類はもとより、長さや本数、さらに撚りの強弱によって、シワのできやすさや通気性・保温性・吸水性などに現れているとも考えられます。
そのため織物の場合は、アイロンでセットするとプリーツと呼ばれる折り目が付きやすくなります。

このように、同じ衣類の素材であっても、織物と編物は全くの別物で、これが我々が実際に着用する際の感覚’風合い)に大きく影響するのです。
衣類は、織物と編物の性質の違いを考慮して、目的や用途に合わせて適材適所で作られているのです。

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