今回は、ナイロンポリエステルアクリルほどメジャーではないものの、耳にすることの多い合成繊維をいくつか紹介したいと思います。

1.ポリウレタン
あらゆる繊維の中でも伸縮性や弾力性にひときわ優れている繊維で、またの名を「スパンデックス」とも呼びます。
ゴムよりも軽量で自由に染まり、なおかつゴムよりも細い繊維が得られます。また、他の繊維との混紡率が低くても伸縮性などの特性が発揮できる素材です。
ただ水分をはじめ、窒素酸化物や塩分・紫外線・熱・微生物などにより徐々に分解される欠点もあります。
衣類用としては、身体にフィットし、伸縮性が要求される下着や水着・スポーツウェアをはじめ、医療用の包帯などにも使われます。それ以外では、スポンジをはじめ、自動車部品や塗料などにも使われています。

2.ポリプロピレン
近年文具や日用品などで幅広く利用されているポリプロピレンは、プロピレンという物質を重合させた高分子物質です。
非常に軽くて水に浮き、強度が高くて薬品にも強く、さまざまな気候にも耐えうる性質(耐候性)があります。しかも石油精製過程で副産物として多く生成されるため製造コストも安く、一時期「夢の繊維」「最強の合繊」とも言われていました。
しかし、染色性がきわめて悪く光に弱いため、現状下着類や不織布やロープ、漁網などと用途は限定的ですが、改良によりさらなる用途拡大が期待されています。

3.ビニロン
戦時中の日本で、ナイロンの次に発明された合成繊維です。水に溶けやすいポリビニルアルコールを原料としているため吸湿性に優れ、綿に似た風合いがあります。
ポリプロピレンと同じく高強度・耐薬品・耐候性がありますが、やはり染色性に劣るため、衣類としては学生服やレインコートなど限定的です。その他、ロープや漁網、手術で使われる縫合用の糸などにも使われています。

4.ポリエチレン
エチレンを重合してできる高分子物質で、鎖状のきわめて単純な構造となっています。
やはり高強度・耐水・耐薬品性に優れていますが、電気絶縁性が大きいゆえに静電気を帯びやすく、吸水性が全くないため、専ら産業資材用に使われます。

今まで繊維の種類についていろいろと紹介してまいりました。
我々人類は他の動物と違って、そのままでは暑さや寒さ、外敵から身を守ることができず、それゆえ衣類なしでは生きていけません。
繊維の歴史は世界の文明の歴史であり、我々人類の歴史そのものでもあります。

しかし、地球上にある自然の産物や資源は無限ではありません。我々は、将来の地球環境、そして何より我々自身のために、この地球上にある繊維素材に、尊敬と感謝の意識をもって接していく必要があるのではないでしょうか。

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