ニットは編み方次第でバリエーションが無限大にあることは、第2回でもお話し致しましたが、これらを生み出す上で欠かせないのが、ほかでもない編み機の存在です。
編み機には、形状によって、丸型編み機と平形編み機とに大きく分けられます。
私たちが編物教室などでよくお目にかかる編み機は、卓上タイプの平型編み機が主流です。しかし、工場で大量生産する場合は、主に丸型編み機が使われます。
これは、平型編み機と比べてたくさんの糸が使え、なおかつ回転運動することにより、短時間で多くの生地が編めるからです。
こうして作られた生地は、カットソー製品用などかなり広い用途に使われます。
一方、工業用で平型編み機が使用されるのは、ポロ衿などの形を整えた製品を作る場合に使われます。
そして、これらの編み機で主役を司るのが、言うに及ばず編み針です。
編み針と言っても、手芸用の編み針よりもさらに細くて先がフックのように曲がっているものがほとんどで、とりわけ「ベラ針」と「ヒゲ針」がよく用いられます。
ベラ針は、フック状に曲がった針に、上下に動く小さなベラと呼ばれる針が取り付けられたものです。このベラが上下に動くことで、フック状の針と合わさって開いたり閉じたりします。そのため、バリエーションに富んだ編み方ができます。
ただこのベラ針は、メーカーや使用用途などで形状も大きさもまちまちで、機種によって違う針を使わなければなりません。また、ベラが不規則に動いたり衝撃で動かなくなったりすると、生地キズをつくってしまうおそれもあります。
ヒゲ針は、文字通り先端がヒゲないし釣り針のように曲がった針で、ベラが付いていないためフックの開閉はしません。
ただ、こちらは針の動きに加えて、特殊な形をした板も動かさなければなりません。
なお、ヒゲ針の歴史はベラ針よりも古く、編み機が開発された当初は、このヒゲ針方式が主流でした。

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